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「崖の上のポニョ」を見たのだが

見たのだが、とくる以上は、よくないと思った点も書く。
出だしの海中の映像には圧倒されたし、これは凄いと思ったのだが、
話のほうに締まりがないというか。
子供の好奇心や冒険心を阻む存在としての親というのは、
親の身として考えてみれば、子を思う愛情が長じてそうなるわけで、
そういう意味で言えば、悪でありかつ善でもあるのだが、
子供の側から見ればそんなことは関係なく、親とは目の前に立ちはだかる
大きな悪の壁だったりするわけである。

しかるに、ポニョの親はその大きな壁になり得ていたかというと、
大いに疑問があるのである。
親を含め、この映画の中には乗り越えるべき大きな壁が存在しない。
それらしき設定が存在しても、容易に乗り越えられるように話ができているので、
結果として、壁としては機能していない。
話の中にあるべき大きな壁が存在しない以上、
その壁を乗り越えるというカタルシスも存在しえず、
話として平板な印象となってしまう。

ただ、実際にはそうやって私が書くほどに平板に思えなかったのだが、
それはひとつひとつの映像が驚くほどにふくよかだったからであって、
悪い言い方をすれば、ごまかしが効いていたということだ。

もうひとつ、ポニョの親について言うならば、
声を演じていた所ジョージ。
所ジョージの演技ついては、「トイ・ストーリー」の日本語吹き替えで
すでに経験済みだったし、映画を見始める段階では
何の役どころをを演じるのかは知らなかったので、
まさかあんな大事な役を演じるとは思ってもいなかったのだが、
しかし大根にも程がある。
あの役は、通常の映画で言えば、役者の名前の一番最後に登場するような、
例えば緒方拳だの山崎努だのといった役者が演じるような役どころである。
あの役どころに彼らのような重厚さがあればこそ、映画が締まるのである。
それが所ジョージでは、締まらないのも無理はない。

まあようするに、作り手としては「ポニョ」という響きのような
ふわふわっとした雰囲気の映画を作りたかったのだろうし、
それは成功しているのではないかと思う。
そして、見る側もそのふわふわっを感じればいいだけなのだろう。
相手が宮崎駿だからといって、多くを望みすぎてはいけない。

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コメント

一家で観ましたよ。
ハウル以外はおおよそ観ていると思うのですが、僕は「ポニョ」好きですよ。
どちらかというと「ふわっ」を期待しているのです。
変に「大人も楽しめる」物を作ってもらうよりも何より「子供が楽しい」
映画さえ作ってくれりゃ良いと思っているもので。

所ジョージは確かに、でした。
山口智子も良いところもあるなりに、ダメなシーンは本当に酷いできでした。
子役二人が良いできだったと思うので、ちゃんとできる声優なりを
使うべきだよななどとは思いました。

あ、妙なアニメ声の人じゃなくて、プロの声優ね(棘)。

投稿: なつき | 2008年8月13日 (水) 09時47分

☆なつきさん
同じ「ふわっ」でもトトロのそれとは違ってたように思うし、
なんか違和感あったのよねぇー。
子供に「面白かった」と聞いても、未だに無反応。
本当に面白かったときには、最初無反応でも
徐々に面白かった、また見たいという
コメントが出てくるのだけど、今のところそれもなく。

変にアニメに染まった声優使いたくない気持ちは分かるのだけど、
容認出来るレベルってもんがあると思う。

投稿: サル番長 | 2008年8月14日 (木) 06時54分

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