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夢追い人と、美しいひと 呉屋@蒲田

みなさんは、「風船おじさん」を覚えているだろうか。
かねてより風船に乗って太平洋を渡り、自然保護を訴えんとしていた
通称「風船おじさん」は、10年以上前のある晴れた日に、
大量の風船を取り付けたゴンドラに乗り、大空に飛び立った。
そしてそのまま帰ってこなかった。
「風船おじさん」の詳細については下記を参照されたい。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%88%B4%E6%9C%A8%E5%98%89%E5%92%8C

ところで、私がここで言及したいのは、「風船おじさん」のことではない。
私がそのとき、「風船おじさん」を伝えるニュース映像に釘付けになったのは、
「風船おじさん」のことが気になったわけではなく、
だんだんと空に吸い込まれるように小さくなっていく「風船おじさん」の姿を
心配そうに見つめているひとりの女性が、それはそれは美しかったからだ。
彼女は、「風船おじさん」の細君であった。

そのときの、一般社会における異端者とも言うべき「風船おじさん」が
美しい細君に見守られているという図は、
私の人生観に大きな衝撃を与えた。
男なら、夢を追え。されば美しきひとを娶らん。
幸いにして、その後美しいひとを娶ることになった私だが、
(さりげなくヨイショしてみる)
私の妻もきっと、私と私の追う夢に付き従っているのに違いない。
男なら、夢を追え。

蒲田。
東口を出て、歓楽街を少し進んで右に折れたあたり。
店構えに落ち着きを持たせた木造の外壁が現れる。
その名を「呉屋」という。
引き戸をくぐれば、そこには、美しいひとがいる。
俗に言う「小股の切れ上がった美人」とは、正にこのことだと思う。
しかし、そのまなざしはあくまで包むように柔らかく。
つらいときにはやさしくいたわり、
気持ちのゆるんでいるときはビシッと叱りつけてくれる、
そんなイメージが勝手に浮かんできて。
美しいひとが、そこにいる。

しかし、美しいひとの横には、やはり夢追い人がいるのである。
ただひたすら、美味いラーメンを作ることに打ち込む男。
その姿といえば、あごの周りを髭が覆い、
見た目も無骨ならば、その態度も愛想がない。
俺には味の研鑽以外興味はない、ということなのだろう。
そんな主人を、美しいひとがしっかりと支えている。
これで中途半端な味のラーメン出したら、ただじゃおかねぇぞと思うのだが、
それはもう実に美味いラーメンなわけで、こちらとしてはぐうの音も出ない。
ちょっと悔しい。
悔しいけど、美味い。

ご主人、たまには奥さんにやさしくしてやれよ。
心の中でつぶやく。
まったくもって、余計なお世話だ。
さあ、お腹もふくれたし、家で待つ美しいひとのもとに帰ろう。
と、露骨にヨイショしてみる。
男なら、夢を追え。
妻は、こんな私にこれからもついてきてくれるだろうか。

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