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2008年7月

定番に+α

海だ!

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海といえば、海の家だ!

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海の家といえば、ラーメンだ!

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由比ヶ浜の海の家「とき」のおすすめは、みそラーメン(800円)。

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刻みにんにくが効いてます。

海の家のラーメンに対してそれほど期待してはいないし、
作る側もそのことを承知の上で作っているところがあると思われるのですが、
ここのみそラーメンは、海の家だけどここまでやりました、
という頑張りが見えて、ちょっと嬉しい。

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銀座の夜はビーとかラーで更けていく

ラーメン系のブロガーさんたちの集まりがありまして、
私も末席に加えさせてもらいました。
今回は他のブロガーさんに負けぬよう、
当ブログ史上、空前の写真物量作戦でいこうではないかと。
とはいえ、後で写真見直してみたら、ピンぼけが多くて。
特に酔いがまわってからはかなりグダグダなんですけど。。。

さて、今回おじゃましたのは、銀座にある「銀座六景 BEER 7:3」。
ここは、国内4社(アサヒ、キリン、サントリー、サッポロ)の
ビールの飲み比べができるのです。
順に飲んでいきましょう。
はじめに、個人的にいちばん好きなサントリーモルツ。

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うーん、やっぱりうまい。
続いて、アサヒスーパードライ。

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ぷはーつ!
良い気分になってきました。
サッポロ黒ラベルいってみましょう。

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夏はビールだよなぁ。
では4社飲み比べ、最後は

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ん?
アサヒ?
一番搾りは・・・飲んでない!?
ま、細かいことは気にせずガンガンいきましょうか。

このあと、

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こんなのをはさんで、向かったのは「銀座五行

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こちらではちょこちょことこんなつまみをついばみつつ、
〆はラーメン全種類食べ比べ。

☆焦がし醤油

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☆焦がし味噌

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焦がし系はさんざん飲んだ後だったので、ちょっと重かった。

☆塩

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これは食べかけです。見た目微妙ですみません。

☆とんこつ

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個人的にはこのとんこつが一推し。すっきり味です。

☆焙煎つけ麺

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麺には煎ったきなこを混ぜてあるのだそうで、独特の色味と食感があります。

ここは落ち着いた雰囲気で飲食ができて、なかなかいいですね。
その雰囲気に我々の集団が馴染んでいたかは疑問ですが。。。
よく飲み、よく食べ、よく遊んだ一晩でした。
翌日はボロボロなわけですが、
男は宵越しの体力は持たねぇ、というのがポリシーですので。
みなさん、またいっしょに遊んでね。

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崖の上の「のくち」

その店は、崖の上にある。
などとやや大げさなことを書いてみたが、
道路沿いに面した斜面の階段をちょっと上ったところにあるというだけで、
先の表現において多くの人がイメージするような、
切り立った崖がそこに存在するというわけではない。

崖の上のなんとかかんとかいう映画が公開されたので、
うっかりこのブログにたどり着く人々がいても面白いかなと。
その、うっかりの人々の中で、溝の口周辺に住んでいる方がいらしたら、
ぜひこの先も読んでいただきたく。
そうでない方も、まあできれば。

その崖の上にある店、名前を「らーめん のくち」という。
「溝の口」の「のくち」である。
溝の口駅南口を出てすぐの、広い道沿いにある。
店前の幟と、その立地はかなり目立つ。
階段を上がってドアを開けると、店内は三角形の変則形状。
入って右側の厨房に沿ってと、その向かいの窓際にカウンター席がいくつか。
奥は小上がりの座敷になっていて、6人ほど座れる掘りごたつ。
休日の昼時にそこそこ人は入っているが、大人気というほどでもなく。
知る人ぞ知る店、という感じなのだろうか。

店内はやや雑然とした印象を受ける。
雑然さの理由は、店内のそこかしこに貼られた薀蓄というか能書きというか。
麺に使用の小麦粉は宮城県産の「雪力」。
石臼挽き全粒粉にし、モンゴルの天然かん水を使用、なのだそうだ。
豚はもち豚、鶏は比内地鶏。
その他、この店で使用する食材は、無化調・無添加であることを強調している。
それは分かったが、壁にも柱にもびっしりというのはいかがなものか。
まあ、その雑然さが、まるでちょっと散らかった居間にいるような
妙な味わいを醸し出していて、落ち着くといえば落ち着くのですが。

家族で来ていたので、注文は2杯。
ひとつは醤油らーめん600円。
こちらは子供に取り分けるので、+100円で大盛りにした。
もうひとつは魚だし醤油らーめん900円。
600円は今どき安いと思う一方、
いきなり300円UPする魚だしというのも驚きだ。何が出てくるのか。

まずは魚だし。これは煮干がぐわんと攻めてきます。
ぐわんと言っても昨今流行の濃厚魚介だしの類とは一線を画す。
強いんだけども、どぎつくはない。
その後ろで肉汁の風味がじわりと効いてくる。
こちらもあくまでじわり。
このじわり加減が、個人的にはとても好み。

普通の醤油らーめんのほうは、魚介は控えめ。
といっても魚だしを先に味わってしまったので、比較論としての控えめ。
強く主張するものはないけど、バランスのよいスープで
見た目濁っているので一瞬濃厚なのかと思ってしまうのだが、
意外とあっさりで、ぐいぐいと飲めてしまう。

太めのストレート麺ももちもちとした食感がよい。
これはなかなかのクオリティではないか。
子供の反応もすこぶる良好。
これだけの味を出す店なら、もう少し騒がれてもよさそうなものだが。
先に書いた雑然さも、時として格好の宣伝材料ともなるわけで。

思うに、やはり問題は「崖の上」にあるのではないかと。
なんとなく、「崖の上」まで上って入っていくのに勇気がいるのだ。
あまり一見さんが気軽に入れる感じの店ではない。
私とて、ネットで事前情報がない状態で出会っていたなら、
果たして入っていたかどうか。
しかし、勇気を出して入ってみれば、
そこには極上のらーめんが待っているのだから、
ここは私としても声を大にして叫ばねばなるまい。
この夏、崖の上の、といえば「のくち」だ。
ポニョも見ますが、それはそれとして。

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別に山の話じゃないんだから・・・ -クライマーズ・ハイ-

ひさびさに劇場へ足を運び、「クライマーズ・ハイ」を。

日航機墜落事故という未曾有の大事件を前に

ピリピリとした現場の臨場感を描き出す原田眞人監督の手腕については、

「金融腐食列島 呪縛」同様、なかなか見事なのであるが、

いろんなエピソードを盛り込みすぎて、余計なシーンが登場するたびに

せっかくの盛り上がりに水を差す結果になってしまったような気がする。

主軸だけで十分運んでいけたんじゃないのか?

それから、いくらちゃんと事前に説明がなされているからといっても

時を経て主人公が登るのは、やはり御巣鷹山でなければ

見る側は納得しないと思うのだが。

山に登るという行為、チームとしてお互いに支えあうこと、

そういったことを山登りに託したかったんだろうけど、

ちょっと無理があるなぁ。

最後に主人公が行く場所も、なんでそこなの?という違和感が残る。

きっと誰かが、山っていうモチーフにこだわったね。こだわりすぎたね。

よくできた映画だし、楽しめたのだけど、なんだかギクシャクした感は拭えない。

女性記者役の尾野真千子がいい。

かなりいい。

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つけおろし最強宣言 ボニート・ボニート@武蔵小山

どうも、つけ麺はそれほど得意ではありません。
最近はつけ麺を前面に打ち出す店が増えたことにより食べる機会も増え、
またそれによりつけ麺全体のレベルがぐーんとアップしたということもあってか、
以前ほど抵抗感はなくなったのですが。
まず、もともとお酢が苦手なので、酸っぱいのが強力なのはパスね。
でも、最近は酸っぱい系は減ったのでそのへんは安心。
しかし、つけ汁のぬるいのだけはどうもねぇ。
最初は熱くても麺をひたしているうちにだんだんと。
これががっかりです。
あとで焼き石を入れることによって熱さを復活させる、
なんて工夫もあるようですが、その焼き石を入れる前には
「だんだんぬるくなって」の状態が存在しているわけで、
がっかりであることには変わりありません。
つけ麺のこの欠点については、払拭するのは困難かなと、
そう思っていたわけなのですが。

私が日頃ご贔屓にさせていただいている「ボニート・ボニート」。
先日、つけ麺に新たなトッピングができました。
おろし。
そう、大根おろしです。
これが強烈にかつおの利いたつけ汁に、合うことこの上ない。
そもそもかつおとおろしの相性は抜群ですからね。
また、おろしが加わることで、麺とつけ汁に絶妙の絡みが生まれます。
そうそう、最近のつけ麺って、麺とつけ汁の絡みを重視するがゆえに
濃度がアップしていき、結果として「重い」ような気がするのですが、
おろしならば、よく絡みながらもあっさりとした味わい。
そして、おろしの最大の功績は、ぬるくなるものを熱くしよう、ではなく、
むしろ、おろしをおいしく味わうには、ぬるさこそが必要という
その発想の大転換。
ぬるさが気にならないどころか、ぬるいのがおいしい。
そうか、そういう解決方法があったのね。
ぬるさを味方につけたボニのつけおろし、これは無敵です。
最強のつけ麺です。
つけ麺800円に、おろし150円にて、お楽しみあれ。

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平成の世に「さぶちゃん」あり

職場の面々との宴の席での話題が盛り上がって、
後日、麻雀をしようということになり。
全員そろってかなりのブランクがあるというその中で、
私の麻雀に関する記憶が際立ってかなり怪しい。
どっち回り?どんな役があったっけ?牌ははじめに4つずつ取ってくんだよね?
そんな話をしてたら、「今から三味線?油断できないなぁ」
って言われたけど、本当によく覚えてないですから。

で、当日。
早めに仕事が終わった私は、先に目的地近くまで。
戦場は「麻雀たぬ 水道橋店」。公式サイトはこちら
西原理恵子の著書でおなじみ、銀玉親方こと山崎一夫氏のお店ですね。
まずは近辺で腹ごしらえ。
旧店新店人気店話題店、いろんな店が浮かんできますが、
麻雀という「昭和」の娯楽には
「昭和」の店がふさわしいのではないかと。

白山通りを神保町に向けて進み、右折して細い路地へ。
「さぶちゃん」。昭和41年創業という老舗。
学生時代から幾度となくおじゃましていますが、最近はとんとご無沙汰で。
小さな厨房とカウンターが、昔と変わらず出迎えてくれます。
運よく1席空いてたので即入店。
その後も次から次へと客が現れては消え。今もなお人気店のようですね。
メニューはいくつかあることはあるのですが、
ラーメンに半チャーハンがついた、いわゆる「半チャンラーメン」
以外のメニューを注文する人はなく。
私もこれまでこの店で「半チャンラーメン」以外のメニューを注文したことはなく。
一応、数日後に健康診断を控え食事制限中の身ですが
かといって、ここで半チャーハンを頼まないという勇気はなく。
場に流される男。
ということで、「半チャンラーメン」690円を注文です。
しかし、この構成で690円とは、激安ですな。

なんとなく最近の世間の評価では、「味はともかく歴史を感じてもらえれば」
なんていうコメントが出てきてしまうようなのですが、
生姜の利いた醤油だれの風味とか、甘めに味付けされたメンマとか、
けっこう好みで、近隣の新しめの店よりもこちらを推します。
課長がどうしたって?イヤなら山奥ででも暮らしやがれ。
半チャンはべちょっとした仕上がりで、チャーハンとしては微妙なのですが、
チャーシューごはんと考えて食べるべきかと。
こちらもくせになる味わい。
見た目いかついけど意外と気さくな店主に、仕事してるのかよく分からない助手。
ふたりとも、もうかなりのお年のはずですが、
年取ってるのかどうかも判然としない不思議な空間。
その味わいは、店に入っただけで一翻ついてくるというか。
いやあ、満足でした。

出だしはボロボロだった麻雀も、徐々に息を吹き返し、
最終的にちょい勝ちで終了。
結果的に「さぶちゃん」の一翻が効いたとみてます。
中華デリバリー頼んでた連中に負けられますかってんだ。

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勝手に「ハイパー冷やし中華」と呼ばせてもらおう

今からン十年前の暑い夏の盛りのことです。
幼少の私は家族とともに、ある観光地を訪れていました。
昼食のとき、私が食べたかったのはラーメンでしたが、
父は私にこう言いました。
夏は冷たいのがいい。冷やし中華にしなさい。
冷やし中華というのがどういうものだかよく分からなかったのですが、
仮にいやだったとしても、厳格な父の言うことには逆らえるわけもなく。

その、冷やし中華という食べ物が運ばれてきました。
とても酸っぱいにおいがしました。
そういうタレがかかっているようです。
もともと、お酢のツンとくるのが苦手な私。
そのツンとくるのがドバドバかかってるなんて、耐えられません。
麺だけでなくハムも錦糸玉子も、ツンに汚染されています。
結局、ほとんど口を付けることはありませんでした。
帰りの電車の中で、ツンが蘇ってきて、吐きました。

その後、父に対して非常に反抗的な態度を取ることになった私ですが、
このときの出来事が原因だったといっても過言ではありません。
そんなわけで、冷やし中華がずっと嫌いでした。
酸っぱさについては、小さい頃のかたくなに拒否という姿勢は薄れ、
抑え目の酸味であれば平気にはなってきたものの、
冷やし中華だけは、やはり。

さて、ラーメン屋における「冷やし」というと、その系統は2つに分かれます。
ひとつは、一般的に「冷やしラーメン」と呼ばれる
ラーメンと基本構成は同じだけど、麺もスープも冷たい、というもの。
もうひとつは、昔ながらの「冷やし中華」。
私の嫌いな、酸っぱいあれ。
前者であるならば問題はないが、後者ならば一気に地獄。
この違いは大きいです。

ネットで情報の流れているものはいいのですが、そういう情報もないなら、
あとはメニューにどう書いてあるかで見分けるしかない。
もろに「冷やし中華」ならば当然パス。「冷やしラーメン」ならばGO!
では「冷やし麺」だったら?このへんは微妙です。五分五分です。
そして今年も、冷やしの季節がやってきました。
私の職場の近くにあるラーメン店でも、冷やしを出し始めています。

ところで私は今、減量と禁酒に取り組んでいます。
あと1週間ほどあとに健康診断を控えているからで、
始めてからかれこれ1ヶ月になります。
ここ数年、中性脂肪の値が高めなので、こうでもしないと落ちないのです。
当然、ラーメンのほうも、脂ギトギトなどはもってのほか。
ボリュームが多いのも自粛。
それって、あそこのラーメンが食べられないってことですね。
ちょっと悲しいけど、我慢します。
そのかわり、あっさりめの味をいろいろ食べて、気を紛らわしたい。
(とはいえ、連食などはもってのほかですから、当然)
ということで、今年は普段食指の伸びない冷やしにもチャレンジです。
ようするに、酸っぱ系に当たらなければいいわけだし。

最初に赴いたのが、水道橋と御茶ノ水の間、
順天堂大の近くにある「らーめん登楽 ふみや」。
鶏ベースのあっさりしたラーメンを出す、知る人ぞ知る名店です。
ここで「冷やしそば」というメニューが登場しました。
「そば」という表記であれば、あれじゃないでしょう。。。
躊躇せず注文します。
で、出てきたのは・・・冷やし中華でした。
し、しまった。どうしよう。
しかし、見た目はあの冷やし中華とは微妙に異なります。
大きめにちぎられたレタスはサラダ的でもある。
そこにほぐしチャーシュー、にんじんときゅうりの短冊切りなど
かかっているタレは辛味を効かせた中華ドレッシング風。やはりサラダ的か。
が、酸っぱさについては強く感じることはなく、
あくまで脇役としてそこにいる感じ。まったくでしゃばっていない。
この程度なら十分OKです。
ラーメンのあっさり具合と比べるとやや強めの味付けで、
ちょっと意外な感じがしますが、これはこれでなかなかいい。
冷やし中華の範疇にあることは間違いないけど、頭ひとつ超えています。
勝手に「ハイパー冷やし中華」と呼ばせてもらおう。

続いて(別に連食したわけではなく、別の日なので念のため)、
春日駅近くに店を構える「信濃神麺 烈士洵名」へ。
こちらでも、冷やしが始まっていました。
特製冷やし麺 800円。
このネーミングは怪しいほうです。
が、この店なら仮にあれだとしても、多分大丈夫だろうと。
注文すると果たして、冷やし中華でした。
しかし、こちらの面構えもなかなか。
細長い平皿に具が美しく盛られています。
トマト、なす、小松菜、ささみ、エリンギメンマ、岩のり、煮卵・・・
中でも特になすの煮びたしがいい。
そして、こちらのタレも酸っぱさ抑えめで、おいしく食べられます。
こちらも勝手に命名「ハイパー冷やし中華」の名にふさわしい一品。

つまり、もともとかなりの実力のある店の手にかかれば、冷やし中華も
私の記憶の暗部に存在する、酸っぱいだけの冷やし中華とは一線を画す
実にハイパーな出来になるということですな。
この歳になっていきなり世界が広がったような。ちょっとうれしい。
ただ、正直なこと言えば、ラーメンはたとえ夏でも熱いのを啜るのが好きなので、
ガンガン冷やしを食べる、ということもないのですが。
ハイパーなはずれもないとは限らないし。
ここでまた、あの夏の日の再現はきついです。
できれば、楽しい夏を過ごしたいので。

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夢追い人と、美しいひと 呉屋@蒲田

みなさんは、「風船おじさん」を覚えているだろうか。
かねてより風船に乗って太平洋を渡り、自然保護を訴えんとしていた
通称「風船おじさん」は、10年以上前のある晴れた日に、
大量の風船を取り付けたゴンドラに乗り、大空に飛び立った。
そしてそのまま帰ってこなかった。
「風船おじさん」の詳細については下記を参照されたい。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%88%B4%E6%9C%A8%E5%98%89%E5%92%8C

ところで、私がここで言及したいのは、「風船おじさん」のことではない。
私がそのとき、「風船おじさん」を伝えるニュース映像に釘付けになったのは、
「風船おじさん」のことが気になったわけではなく、
だんだんと空に吸い込まれるように小さくなっていく「風船おじさん」の姿を
心配そうに見つめているひとりの女性が、それはそれは美しかったからだ。
彼女は、「風船おじさん」の細君であった。

そのときの、一般社会における異端者とも言うべき「風船おじさん」が
美しい細君に見守られているという図は、
私の人生観に大きな衝撃を与えた。
男なら、夢を追え。されば美しきひとを娶らん。
幸いにして、その後美しいひとを娶ることになった私だが、
(さりげなくヨイショしてみる)
私の妻もきっと、私と私の追う夢に付き従っているのに違いない。
男なら、夢を追え。

蒲田。
東口を出て、歓楽街を少し進んで右に折れたあたり。
店構えに落ち着きを持たせた木造の外壁が現れる。
その名を「呉屋」という。
引き戸をくぐれば、そこには、美しいひとがいる。
俗に言う「小股の切れ上がった美人」とは、正にこのことだと思う。
しかし、そのまなざしはあくまで包むように柔らかく。
つらいときにはやさしくいたわり、
気持ちのゆるんでいるときはビシッと叱りつけてくれる、
そんなイメージが勝手に浮かんできて。
美しいひとが、そこにいる。

しかし、美しいひとの横には、やはり夢追い人がいるのである。
ただひたすら、美味いラーメンを作ることに打ち込む男。
その姿といえば、あごの周りを髭が覆い、
見た目も無骨ならば、その態度も愛想がない。
俺には味の研鑽以外興味はない、ということなのだろう。
そんな主人を、美しいひとがしっかりと支えている。
これで中途半端な味のラーメン出したら、ただじゃおかねぇぞと思うのだが、
それはもう実に美味いラーメンなわけで、こちらとしてはぐうの音も出ない。
ちょっと悔しい。
悔しいけど、美味い。

ご主人、たまには奥さんにやさしくしてやれよ。
心の中でつぶやく。
まったくもって、余計なお世話だ。
さあ、お腹もふくれたし、家で待つ美しいひとのもとに帰ろう。
と、露骨にヨイショしてみる。
男なら、夢を追え。
妻は、こんな私にこれからもついてきてくれるだろうか。

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